開発と運用のチームの垣根を越えるSRE

SRE（サイト信頼性エンジニアリング）とは、ソフトウェアエンジニアリングを活用したサービス運用の手法のことです。

従来、アプリケーションやサービスを開発する場合、リリースまでに開発するエンジニアと、リリース後に運用するエンジニアは別チームである場合がほとんどでした。

しかし、サービスは作って終わりではなく、エンドユーザーのもとに届き、安定して運用できることが真のゴールです。

システム管理やアプリケーション監視などのITインフラを自動化することで、運用業務の負担軽減はもちろん、サービスをよりよくするための更新によるトラブルを未然に防ぎます。特に今後システム規模の拡大が見込まれるソフトウェアの開発・運用に適した手法です。

SRE（サイト信頼性エンジニアリング）とは？

SRE（Site Reliability Engineering＝サイト信頼性エンジニアリング）とは、Googleが提唱するシステム運用の手法です。

従来システム開発を担当してきたソフトウェアエンジニアの技術を運用フェーズにも活用し、運用担当者が手作業で行ってきた業務を自動化することを指します。また、サービスの品質をサービスレベル目標 (SLO) とサービスレベル指標 (SLI) の2つの視点から測定することも特徴と言えるでしょう。

SREとDevOpsの違いとは？

開発 (Development) と運用 (Operations) を組み合わせるという点では、DevOpsとよく似ています。DevOpsで示された抽象的な概念を、SREは実践的な取り組みに落とし込んでいきます。

SREでは、従来手作業で行っていたサービス・システム運用を自動化します。業務の効率化やヒューマンエラー対策はもちろんのこと、システムをよりよく改善する更新と安定した運用を両立できます。

SREはサービス・システム運用の結果をサービスレベル目標 (SLO) とサービスレベル指標 (SLI) という数値で『見える化』します。これにより、サービスのブラッシュアップとコストパフォーマンスのバランスが検討しやすくなります。

一般的なサービス開発の現場では、開発エンジニアと運用エンジニアは別チームであることがほとんどです。SREではこの2チームの垣根を取り払うため、開発の時点で運用業務の効率化・運用の負担軽減を考慮した設計が促進されます。

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